整備工場のホームページ担当者さんが押さえておきたい3つのポイント6-1
整備工場のホームページ担当者さんが押さえておきたい3つのポイント(Vol. 1)

自動車業界専門のホームページ制作・システム開発を行うシナジーデザイン株式会社・マーケティングチームです。
「ホームページをもっと効果的に使いたい…」
という悩みを持つホームページ担当者さんは数多くいらっしゃると思います。
そこで今回から計3回に分けて、
「整備工場のホームページ担当者さんが押さえておきたい3つのポイント」についてご紹介していきたいと思います。
「今のホームページは効果が出ないから別の業者に乗り換えるぞー!」と、リニューアルしたものの、新しいホームページでも効果が出ない…。
そんな負の連鎖から抜け出すには、ホームページ集客の基礎知識を身につけておく必要があります。
必要な知識がないまま表面のデザインを書き換えるリニューアルを繰り返しても、 結局、同じ失敗を繰り返してしまうだけです。
今回ご紹介する内容は、全国 約400社の整備工場さんのホームページ集客をお手伝いしている経験から導き出した「生きた情報」ばかりです。
ホームページ担当者さんなら最低限身につけておきたい「ホームページ集客の基本」をおまとめしたので、ぜひ 最後までお読みください。
2. 整備工場のホームページ担当者さんが押さえておきたい3つのポイント(Vol. 2)
3. 整備工場のホームページ担当者さんが押さえておきたい3つのポイント(Vol. 3)
初めにホームページ導入の目的を整理する
まずは、ホームページ導入において最も重要な「ホームページの導入目的を明確化する」ことからご説明していきたいと思います。
そもそも、ホームページを導入する目的は何でしょうか?
・「車検の入庫台数を増やしたい」
・「中古車販売に力を入れたい」
・「取引先からの信用を得たい」
など様々な目的が考えられます。
しかし、ホームページで成果を出すには「センターピンをどこに立てるのか?」を事前に明確にしておく必要があります。
1)車検の集客サイト→車検の予約獲得

車検のWEB集客を目的としたホームページです。
コンテンツの例としては、車検の「料金」や「実績」、「特徴」などが用意されていていることが多く、
予約フォームからは車検予約までしていただける仕様です。
よって、ホームページの出口としては「車検予約」となります。
2)会社パンフレットとして使いたい(コーポレートサイト)

会社の事業案内や取り組みを知っていただくことを目的としたホームページです。
一般的には取引先や顧客に「安心」、「信頼」を感じてもらえるような広報的な内容がコンテンツの中心です。
ホームページの出口としては「安心・信頼の獲得」となります。
3)求人専用のホームページが欲しい(求人用サイト)

WEBから求職者の応募を獲得することを目的としたホームページです。
よくある使われ方としては、求職者向けのポータルサイト等からの着地ページに使われるケースが多く、社員紹介や研修カリキュラム、キャリアプランニングに関するコンテンツ等が用意されています。
ホームページの出口としては「求職者からの応募獲得」となります。
ホームページの導入目的として3つの例を挙げましたが、それぞれ「出口が異なる」ことにお気付きいただけたかと思います。
目的を達成するにはプラン(計画)を立てて、実行しながら評価・改善に取り組む必要があります。(PDCA)
出口が異なればもちろんプラン(計画)も異なります。
ホームページ集客がうまく行かない例として、このプラン(計画)が異なることに気づかないまま進めてしまい、結果的に失敗してしまうといったパターンがよくあります。
目的が集客の場合はメニュー数を絞った方が良い
次にご紹介するのは、集客が目的の場合に気をつけなければいけないポイントです。
いざ、ホームページを作るぞ!となった時に開かれる会議の一コマとして、

社員A:「社長、板金塗装の入庫も最近減ってますよ…。ついでに、板金塗装の内容もホームページに含めたほうが良いのでは?」
社員B:「いやいや、待ってください!今月の目標にもあるように、中古車販売も始めたばかりなので、一緒にホームページに盛り込んでください!」
と、こんな感じにどんどんホームページに含める「メニュー数」が多くなってしまうケースがあります。
実は、ココに失敗する原因が潜んでいます!
ホームページ集客に成功している整備工場さんのホームページを分析すると、ある共通点が見えてきます。
その共通点とは「ホームページに含めるメニュー数を絞っている」という点にあります。
では、なぜホームページ内のメニュー数は絞った方が効果が出やすいのか?を、3つの理由に分けて説明していきます。
理由1:検索エンジン対策(SEO)において有利
まずは1つ目の理由ですが、ホームページ集客で最も重要な「アクセスを集めること」において有利に働く点が挙げられます。
実際に検索することで、ひと目で理由をお分かりいただけるかと思いますので、実際に検索してみましょう。
Googleを使って検索してみましょう!
日頃お使いになられているブラウザから、まずはGoogleを開いてください。次に、Googleの検索窓の中に「横浜市 車検」と入力して検索してください。

すると、左の画像のような検索結果が表示されます。
検索結果をご覧いただくと、上位に表示されたほとんどのサイトが、「車検の専用サイト」であることに、お気づきいただけるかと思います。
特に、車検のようなライバルが多いメニューは、メニュー数を1つに絞った専用サイト作りが必須です。
※メニューを絞ることで専門性が高まり、結果的に検索エンジンに好まれやすいホームページに仕上がります。
理由2:見込ユーザーの離脱防止に効果的
検索エンジン対策(SEO)に取り組んだ結果、アクセス数は徐々に増えてきたけど、お問合せがなかなか増えない…。
そんな時は「離脱数を減らす」取り組みが必要です。

例えば、「車検を頼める整備工場を探したい!」と思って、インターネットで「車検 〇〇市」と検索したユーザーにとって知りたい情報とは、
2)車検の実績
3)車検の特典
等のコンテンツではないでしょうか?

それなのに、いざホームページを開いてみると、 車検以外の「板金塗装」や「中古車販売」の情報が掲載されていては、「知りたい車検の情報が探しにくいな…。」と、違うホームページに逃げられてしまう可能性が高まります。
一般的に、ファーストビュー(ページを開いた時、スクロールせずに見える一番最初の範囲のこと)を見てスグにページを離れるユーザーの割合は50~70%以上と言われています。
「パッと見ただけで、ユーザーは瞬時に読むか読まないかを判断している」ことが、上記のデータから見てもお分かりいただけるかと思います。
ホームページ内に複数のメニューを出すことで、ユーザーによっては「使いにくいサイト」と判断されてしまう可能性がある ということを覚えておきましょう。
理由3:ライバル企業を情報量で上回りやすい
最後に3つ目の理由ですが、先にホームページ集客に取り組んでいるライバル企業のホームページより「情報量で上回りやすくなる」ということが挙げられます。
例えば、ライバル企業のホームページには、既に鈑金塗装に関するページが30ページ用意されていたとします。 そこでライバルに負けじと、毎週1ページずつホームページに記事を増やしていくことを戦略として決めました。
→ 鈑金塗装のページ数が31ページになるには31ヵ月もの期間が必要
・メニューを鈑金塗装1つに絞った場合
→ たった8か月で鈑金塗装のページ数が31ページ以上に到達 (23ヶ月も時短できる)
※鈑金塗装 以外のメニュー数が3つある場合は、毎週4つのメニューごとの記事をまんべんなく増やすことを仮定しています。
ご覧いただいた通り、
メニューを鈑金塗装の1つだけに絞ることで「情報量でライバルを上回りやすく」なります。

情報量でライバルを上回ることで、より幅広いキーワードでのアクセスが獲得できるため、結果的にアクセス数がアップします。
※1 弊社が管理する整備工場さんのホームページを解析したところ、ページ数とアクセス数は比例傾向にあることが分かりました。ページ数を増やすことで、より多くのキーワード(様々な車種や事例)に対応したページが作成されるので、幅広いキーワードからのアクセスが獲得できるようになります。こういった取り組みを「ロングテールSEO」と呼びます。
目的が明確であればあるほど精度の高い戦略を立てれる
ホームページ集客において、戦略を立てることは非常に重要です。
ただし、精度の高い戦略を立てるには、目的が明確化されていて、かつメニュー数も絞られている必要があります。
例として、車検メニューと鈑金塗装メニューでの戦略の違いをご紹介いたします。
・鈑金塗装 → 専用サイトの立ち上げ + 事例ページの追加

車検はWEB広告を活用しているライバルが多いメニューで、大規模サイト(ポータルサイト)も数多く存在します。
また、検索キーワードがある程度 絞られている分、ロングテールSEOが不向きなメニューとも言えます。

一方、鈑金塗装は「修理箇所」と「修理内容」の組み合わせが無数にあるので、検索キーワードが絞り込みにくいメニューと言えます。
そういったメニューはロングテールSEOが向いているので、修理事例などのページ追加がおススメです。
このように、精度の高い戦略を立てるには「集客したいメニューを事前に決めておく」必要があります。
最後までお読みいただきありがとうございます
今回は、ホームページ集客の基礎の部分についてご紹介しました。ホームページ集客においてしっかりとした土台作りはとても重要です。
いくら上物(デザイン)が立派でも土台がグラグラしていては成功しません。
既にホームページを導入されている整備工場さまも、
目的が明確に決まっていない場合や、メニューを出しすぎてしまっている場合は、一旦立ち止まって見直してください。
また、これからホームページの導入を考えられている整備工場さまは、今回ご紹介した内容を踏まえたホームページ作りに取り組んでください。
それでは、次回の記事のチェックもお願いします!
2. 整備工場のホームページ担当者さんが押さえておきたい3つのポイント(Vol. 2)
3. 整備工場のホームページ担当者さんが押さえておきたい3つのポイント(Vol. 3)
コラム読み終えた方は
コラムを最後まで読み終えていただいた方は、下記のチェック項目より実際のホームページの見直しをしてみてください。
ホームページの導入目的を紙に書き出しましょう!
1. ホームページの導入目的を書き出してみよう!
2. 自社の事業内容を書き出して、強み・弱みを分析してみよう!
3. 自社分析の結果を踏まえて、集客メニューを絞り込もう!
上記3点が決まれば、次は「コスト」と「戦略」を決めていきます。
戦略はかけれるコストによって大きく異なりますので、まずはコストから算出してみてください。
国内ディーラーさんの平均PL(損益計算書)の構造

- 原価:81.2%
- 販促費:15.9%
- 営業利益:2.9%
販促費は約16%を占めているようです。
※厚生労働省 日本自動車販売協会連合会「自販連会員総合調査報告書」より
2016年媒体別広告費割合
- 新聞:8.6%
- 雑誌:3.5%
- ラジオ:2.1%
- 地上波テレビ:29.2%
- 衛星メディア関連:2.1%
- インターネット広告費:20.8%
- プロモーションメディア広告費:33.7%
プロモーションメディア広告費は、屋外広告やDM、チラシなどをトータルしての割合です。実質、インターネット広告費は、地上波テレビに次ぐ2番目にコストが割かれている巨大メディアです。
ちなみに、クルマ業界で馴染み深い「折り込みチラシ」は、インターネット広告費の46.7%に留まっています。
また、「DM」に関しては、インターネット広告費の37.2%止まりです。
※プロモーションメディア広告費は、2012年(平成24年)との比較で97.5%と
2.5%シェアが縮小しています。逆にインターネット広告費は、2012年(平成24)との比較で105.6%と5.6%シェアが拡大しています。(WEBシフトは確実に加速している)
※ 電通「日本の広告費」(http://www.dentsu.co.jp/knowledge/ad_cost/)より
